Posts Tagged ‘発達障害’
ママの声かけ方法を変えると子どもは指示が聞ける!
『先生のお話を聞いて行動できてるかしら?』
入園、入学したばかりのお子さんの様子は気になるところですね。
前回の記事では、変化に対応するための工夫をお伝えしました。
今回は、先生や大人の指示を聞いて行動できるようになる工夫をお伝えします。
子どもが集団の中で指示を聞いて行動することができるのは、実は家庭での習慣も大きく影響しています。
お母さんの声かけの仕方で、先生の指示の聞き方も変わってくるということです。
先生の指示はほとんどの場合、子どもに伝わりやすく出されます。
その指示を聞き逃すお子さんには、この方法で声かけをしてあげると、不思議と指示がすんなり耳に入るようになるのです。
[3ステップで分かりやすい声かけに挑戦!]ステップ1 「ママがお話するよ。聞いてね。」
*ママの話を聞く、という心構えを持たせます!
ルールは、短い文を2文で。
ステップ2 「おもちゃを片付けるよ。終わったら台所(キッチン)に来てね。
」
*ここでも短い文を2つまで!台所に来るまでは、見守ります。
ステップ3 台所に来たら、「ママのお話聞けてたね。えらいね!」
*先ず褒めます!
「手を洗うよ。洗ったら、ごはんを食べようね。」
*行動して欲しい事の流れを伝え、見通しを立ててあげます。
お母さんがこのように3ステップの声かけをされるようになられれば、お子さんは徐々に変化を遂げられます!!
発達障害の幼児
発達障害を持つ子どもが多く出現してくるようになって15年が過ぎようとしています。
発達障害は、生まれつきの子どもと出産後の子どもの2つに分かれます。
出産後の子どもの場合3歳4か月ぐらいまでに知能教育を施せば、5歳ぐらいまでに定型児に追いついていきます。
しかし、生まれつきの子の場合は2歳児までに運動療育と知能教育の両方を毎日していくことが望まれます。
但し、わが子が生まれつきかどうかの判断を2歳までにするのは一般の方には分かりづらいものです。
私なりの見分け方は泣き方です。
体を思い切りそり返してずっと泣く姿でほぼわかります。
基本的に呼吸がスムーズでないことが理由だと思います。
発達障害の捉え方と改善の仕方
言葉が出てこないお子様を、私が指導し始めたのは10年前です。
その前までは、主に小児麻痺により体と手足の指に障害が残った小学生のお子様方への学習指導をしていました。
同時に幼児教室や学習塾もしており、500名程の0才から中学3年生の指導もしていました。
手足の指にねじれや反りがあると、書くことは勿論大変です。
また、話もスムーズに出来にくくなっていることが多かったのです。
そして、理解も遅れがちでした。
小児麻痺のお子様方を指導させて頂いた経験は、現在「荒関式ことば発達法」を作成する上で大変役立ちました。
指のマッサージが脳からの指令を出しやすくしたり、
集中力を高めるには呼吸を深くすることが大切だと気づくことができたりしました。
発達障害という呼び名は、ここ10年位の間に知れ渡りました。
障害と名前はついていても、本当に障害につながっていくかは5歳位までの導き方によるのです。
小児麻痺は、出産前や5歳までの間に脳に損傷が起きて麻痺が体や指に残った状態です。
ですが発達障害のように後天的な要因の場合は改善策があり、
それを脳が90%完成すると言われる6歳未満までに1年から2年かけてトレーニングをしていけばほぼ改善されてしまうのです。
つまり、先天的でも後天的でも教育で改善を目指していくのが「荒関式」なのです。
発達障害と耳
ことばの出てこない子どもさんのママは
「耳に問題はないそうです。」
とおっしゃられます。
耳に問題がないというのは、現代の医学の上においてであって言葉を話す上ではないと思います。
TVのザーッといったような雑音が常に聞こえている子や物音や、
人の話し声が通常より大きく聞こえ過ぎてしまう子
耳での音の調節が上手くいっていないのではないかと感じます。
しかし、言葉が出てくるとともに雑音が消えるのか、ちょっとした音で耳を塞いでいたお子さんが
かなり大きな音でも普通にいられるようになるのです。
耳と脳と言葉には、密接な関係があるのですね。
幸せな子どもの育み方と東大
私は32年間自分の教室で、2万組の親子を見てきました。
その中でも特に思い出に残る親子が2組います。
1組目は「先生、この子東大にいけますか?!」と、
2歳の男の子を前にお母さんが真顔で何度も言ってこられた親子。
『お母さん。東大にこの子が本気で行きたいと思うようになったなら、
いける日が来るかもしれません。
しかし、今のお母さんの言動を直さなければ東大にたどりつく前にこの子の心が壊れてしまいす!』
と、私はお答えしました。
この親子は男の子が生後3ヶ月の頃お母さんが入院され、
2歳になってやっと一緒に暮らせるようにられたそうです。
私は、この子が2歳3ヶ月の時出会いました。
既に心が壊れ広汎性発達障害の中の小児期崩壊性障害だと思いました。
乳児の知能は、心の発達からなされていきます。
大切な0歳から3歳のときに、大人が関わり方を間違うと2歳で既に心が壊れ身体的成長も遅れがちになるのです。
0歳から3歳児の心を作るとは、親の言動そのものなのです。
常に美しい言動を心がけましょう!!
4歳からは感性を育てることが大切です。
豊かな感性を育てるとは、大人が子どもに素敵な美しい世界観を見せていくことではないでしょうか?
限られた時間の中でも美しい自然や美しい物、美しい言動の人に出会わせ環境を整えていくのが大人の役目ではないでしょうか。
2組目の親子は、実際に東大に合格した女の子とお母さんです。
5歳で初めて出会いました。
今で言う場面緘黙症(外では何も話せなくなるが家では話す心因性からくる脳の障害)でした。
お母さんが「この子は外ではまったく話しませんが、荒関先生には少しお話をするようで驚きました。」
とおっしゃってくださいました。
私は、どんな子どもにも心と脳を見て話すようにしています。
脳を見るとは、後ろに隠れているその子の親子関係です。
脳は怒られて育ったり、夫婦問題や嫁姑問題を見聞きして育っていると萎縮して固まっているように感じるのです。
この女の子のお母さんと、そんなお話をして根本を解決して頂きました。
中学生ぐらいから徐々に友達ともお話ができ、その後無事東大に合格しました。
東大に合格したから幸せになるのではありません。
脳が安心して育まれる環境があることこそが、幸せの根源なのです。
« Older Entries Newer Entries »